音楽は聞こえないと楽しめないという概念を壊す写真展
写真家の田頭真理子とのコラボで写真展「第九のきせき」を開催しました。光るライトを入れた手袋を着用したメンバーが、手歌でベートーヴェンの「第九」を表現し、その光の軌跡を写しています。
どんな人でも音楽を楽しめる写真展の”秘密”
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メンバーが展示を案内
コーラスのメンバーが展示を解説し、共に世界を体験します。
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手で、耳で、楽しめる
視覚障害者も楽しめるよう、立体写真を展示したり音響にも工夫しています。
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参加者が作品をつくる
参加者が作品に関わる仕掛けが用意あり、参加者が展示を完成させます。
「きせきの人」参加人数
来場者が手歌で「歓喜」の表現を
体験できるフォトセッション
延べ222人
来場者の声
これだけ生きていてもまだまだ知らない世界はたくさんある。目の見えない人を中心に声で歌う声隊と、耳の聞こえない人を中心に「手歌」で音楽を表現する。サイン隊によるホワイトハンドコーラス。この合唱団の写真展を見て、その素晴らしさに涙が出そうになった。
今まで多くの写真展を見てきましたが、これほど活き活きとした表情や躍動感、生命を感じる写真を見たことがありません。ライティングやプリントなど写真の技術も素晴らしい作品ばかりでした。いつまでも見ていられる写真に出会えることはそう多くはありませんが、この作品に出会えてよかったです。
人間の内側から溢れるエネルギーが芸術となる形を見て感動しました!子どもたちの声が聞こえ、手歌の子どもたちからパワーが集まってくるような空間でした。
どの写真も「第九」で手歌をする子どもたちの感受性はしっかりあって、最高潮に満ちた顔表情でパフォーマンスをしてた。聴こえない子どもたちの手歌を通して第九の凄さが私も感じられました。
メッセージ
「第九」の本当に深い部分を子どもたちは理解し表現する
「第九のきせき」は、ホワイトハンドコーラスNIPPONの子どもたちの表現からインスピレーションを得て生まれた写真作品が始まりです。白い手袋の先から魔法のように光が放たれる瞬間を見た時のことは今でも忘れません。私にとって写真を撮ることは一瞬の輝きに写る生きる喜びを探す旅でもありますがあの日の出会いは鮮明です。
溢れ出すエネルギーと自由で豊かな表現力は、私たちを勇気付ける希望の光です。ホワイトハンドコーラスの活動は、目の前だけでなくその奥にあるものを感じる心の目を培ってくれます。それはむしろ大人のほうがハッとさせられることかもしれません。
「第九」で伝えたかったベートーヴェンの想いを、願いを、子どもたちと一緒に向き合い国境や障害、五感も超えて、世界中の人と「歓喜の歌」で繋がる、こんな尊い経験をさせてもらえることに心から感謝しています。
田頭真理子
写真家
写真展に関するお知らせ