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落合陽一さんスペシャルコラボ!インスタライブで「障害と音楽」について語る!

落合陽一さんスペシャルコラボ!インスタライブで「障害と音楽」について語る!

みなさま、こんにちは!
9/2(日)にクラウドファンディングが終了しホッとしたのも束の間、引き続きスポンサー企業探しや、秋冬のイベントに向けた準備、毎週末の練習などで大人たちは走りまわっています。対する子どもたちは、希望者全員がウィーンに行けることになり喜びいっぱい!楽しみで仕方がない子や初めての海外に今からドキドキしている子など様々ですが、517名もの方からいただいたエールに背中を押され、大舞台に向けてより一層熱心に練習に励んでいます。

さて今回は、8月31日(木)に開催した「第九のきせき」アンバサダー・落合陽一さんとのインスタライブについてご報告いたします。メディアアーティストとして芸術を探求し、音楽の新しい楽しみ方も追求し続けてきた落合さんならではの独特な視点&ワードチョイスに惹き込まれ、あっという間の45分間でした。その中で特に印象的だったお話をご紹介します。

【インスタライブ配信者】

・落合陽一さん
・「第九のきせき」プロジェクト共同代表 コロンえりか、田頭真理子
手話通訳:ケーマトーマ

コロンえりか(以下、コロン): 本日はお忙しいなかありがとうございます!早速ですが、落合さんは「第九のきせき」に対してどのような印象をお持ちですか?

落合陽一さん(以下、落合): 初めて『第九』のコンサートを観た時、「人間ってあんなに並ぶとイソギンチャクみたいだな」って思いました。大人数で合唱する『第九』は音声以上にビジュアルインパクトが強い。そういう意味で、手歌で表現するのに向いている楽曲だと思いますし、今の時代っぽい表現方法だなと思います。

田頭真理子(以下、田頭): ろう者の空間表現の仕方はとても興味深いものがあります。写真を撮っていても、手の動きが頭の中で立体的にイメージできているんだろうなと感じます。見えている世界が違うんだな、と刺激を受けています。

コロン: 例えば「世界」という手話は両手で球体を描くように動かすのですが、きれいな丸じゃないとすごいダメ出しが来ます。形にこだわりがあるんです。ろう者と一緒に手歌をつくることで、自分がもっていない身体の感覚や世界の捉え方を学べるという面白さがあります。

落合: 僕にも耳が聴こえない友達と、目が見えない友達がいます。圧倒的に障害がない友達の方が多いんですが、障害がある友達の方が僕にとっては面白いことを言いますね。気づきがあることを言ってくれるのは、自分にない感覚やコミュニティにいる人ですから、そういう友達をたくさん作るようにしています。

田頭: きょうはホワイトハンドコーラスNIPPONの子どもたちからも落合さんに質問が来ています。まず1つ目の質問です。落合さんが難聴だったら何をしてみたいですか?

落合: 耳が聴こえないと喋るのが大変だと思うので、小説を書いたりしてそうだなと思います。あとは写真を撮ったり、映像をつくったり。あんまり今と変わらない気がします。時間の使い方として、文章を書くなど自分と対話してつくるものが増えるだろうなとは思います。

田頭: ろう者と接していて思うのは、聴者と同じで、手話でもおしゃべりな人はおしゃべりだし、早口の人は早口ですよね(笑) 次の質問です。なぜ「耳で聴かない音楽会」や「Ontenna(髪で音を感じるデバイス)」などの素敵な企画を思いついたのでしょうか?

落合: 耳が聴こえない人に届けるつもりで振動するデバイスを作っていたわけではありません。全身から音が出る服を作っていて、それをろう者が聴いたら良かったみたいで、あーそうなんだと何気なく始めました。音を体で感じるのは、別に耳が聴こえても聴こえなくても良い。音の楽しみ方は自在だと思います。コーヒー風呂やラベンダー風呂と同じで、音楽には体を浸すのが良いと思います。

コロン: 耳が全く聴こえないメンバーがオーケストラと共演した際に、「音がまつ毛に響く!音楽が全部わかる!」と言った時の興奮した顔がいまでも忘れられません。車いすユーザーのメンバーからは、「車いすに伝わる振動で音楽を楽しむのが、車いすユーザーになってからの楽しみ方です」とコメントが来ています。

落合: 骨が外に増えたようなもんですからね。まつ毛や肌で感じるというのもよくわかります。

コロン: 今後、話しているものがすぐに字幕に出たりだとか、テクノロジーの発達に伴ってコミュニケーション手法や生活が変わってくるだろうなとワクワクします。

落合: コミュニケーションバリアはほぼなくなると思います。ですが、人ってやはり同じような境遇や価値観が理解できる人と過ごしたいんだと思います。道具(視覚、聴覚、言語)の問題よりは、マインドセットの問題のような気がします。本質的に同じ障害をもつ者同士は相性が良いんだろうなと。もちろんその周辺の人もある程度カルチャーを共有できている。テクノロジーでカルチャーを超えていけるならそれが良いですが、そうでなければ表現をちゃんとすれば良いと思います。

コロン: 「障害という言葉がなくなると良いですね」というコメントも来ています。手話では「障害」のことを、1本の棒を両手でポキッと半分に折るような動きで表現するのですが、これは「壊れる」という単語表現と同じです。「壊れる」「人々」の手話単語の組み合わせで「障害者」と表現します。これは「壊れた人々」という意味にもとれてしまう。若いろう者のメンバーが「私は壊れてない。聴こえないけどダンスはできる!」って言った時に、これは時代を変える時が来たと思ったんです。ホワイトハンドコーラスNIPPONでは、障害者という言葉を「難しいことがあってもそれと共に生きていく人=果敢な人」という風に表現しています。同時に「健常者」という呼び方もやめようと言っていて、これらを広めていきたいと思っています。

落合: アーティストにとって「ぶっ壊れている」というのは誉め言葉です。「健常な作品ですね」と言われたら、「普通ですね、見どころないですね」と言われているようで腹が立つけど、「ぶっ壊れている作品ですね」と言われたら誉め言葉なんです。障害がある人は機能的に壊れているのではなく、機能が特殊で、特徴があるというだけ。特徴があるということはすごく重要です。何をきいても「はい」しか言わないChat GPTみたいな人間がたくさんいますけど、普通に考えたらこの結論に達しないだろうということを見せてくれる人が僕は好きですね。僕は「逸脱した」という言葉が障害を表すのに適当だと思います。ものすごくポジティブ。ちょっと外れているのをポジティブに捉えられる社会にしたいですね。

コロン: お話を聞いていたら、落合さんのところに行って色々と一緒に実験してみたくなりました!本日はお忙しいなか、ありがとうございました!

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最後に落合さんは、「今まで手話を使っていた部分もAIやテクノロジーがそのバリアを取り除いていくと思います。インフラやツールを活用するとできることは確実に増えていくので、ホワイトハンドコーラスNIPPONの子ども達にはそれを活用して、もっと新しくて面白いものをつくって僕を飽きさせないようにしてください!」とエールを送ってくださいました。

落合さんとのインスタライブ全編は「第九のきせき」のInstagramに掲載しています。

見逃した方はぜひご覧ください!

「第九のきせき」Instagram→ @visible.andiefreude

ZERO PROJECT AWARD
最終選考選出

KIDS DESIGN賞 受賞

子どもの創造性と未来を拓く
デザイン部門

子どもの
コーラス参加

78

公演を
鑑賞した観客

3250

来場者満足度

99%

※2022年度実績